1929(昭和4)年2月18日、東京浅草に生まれる。
1949年、東京写真工業専門学校(現・東京工芸大学)卒業。
サンニュースフォトスに入社し、同社で木村伊兵衛と出会い以後師事する。
1951年より新潮社の嘱託として『新潮』や『芸術新潮』の写真を担当し、
文士、芸術家たちの肖像に数多くの秀作を残した。
1954年、個展「芸術家の顔」を開催し注目される。こうした肖像の撮影はその後も続けられ、
1979年に写真集『文士』(新潮社)、1991年写真とエッセイによる「わが心の残像」(文芸春秋)
にまとめられる。
1965年、タイム・ライフ社と契約(72年まで)。この年より、ライフワークとして
世界の子供を通して時代を表現しようと考え、以後10年がかりで48カ国に取材した写真集
『すばらしい子供たち』のほか、『遊べ子供たち』『世界の子供たちはいま』の出版などにより、
1979年にモービル児童文化賞、「ぼくたち地球っ子」等で1985年には菊池寛賞を受賞した。
これらの作品の世界の子供たちを見つめるヒューマニスラックな視点は、東京の下町を
生き生きと切り取った作品や、武蔵野の自然を記録し残そうとする姿勢にも通じる。
1984年以降、ユニセフ親善大使の親善訪問に同行し、緊急援助国を撮影・取材して、
数々の展覧会、写真集で現状をうったえ、国内外を問わず高く評価されている。
2000年世界の人々の暮らしと社会を捉えた作品集「人間万歳」(クオレ)を出版する。
1995年、日本写真家協会会長に就任。1990(平成2)年、紫綬褒章・2000(平成12)年、
勲三等瑞宝章を受章。2003年、文化功労者に顕彰される。
著作
『武蔵野』朝日新聞社、1974
『すばらしい子供たち』朝日新聞社、1975
『遊べ子供たち』朝日新聞社、1978
『世界の子供たちはいま』形象社、1979
『戦後の子どもたち田沼武能写真集』新潮社、1995
『下町今昔物語田沼武能写真集』新潮社、1996
『日本の写真家29 田沼武能』岩波書店、1998
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